Pythonのprint関数の使い方まとめ

Python

print関数は数値や文字列をコマンドライン上に表示するための関数です。

プログラミングをする上で、画面へ結果を出力することは最も重要な操作の一つ。
「print関数」はその最も基本的な方法でありながら、かなり応用的な場面まで幅広く利用されています。

そこで本記事では、print関数について超基礎レベルから応用までの学習をサポートします。

今後、長い間使うことになる知識なので、初心者のうちに確実に理解しておきましよう。

print関数とは?一番基本的な使い方について

print関数は「関数」の一種です。
関数とは、「引数(ひきすう)」と呼ばれる入力値を渡すことで、その関数のルールに従った結果が出力されるシステムのこと。

例えるなら、材料を加工する機械のようなイメージです。

print関数の主な機能は、「コマンドライン上に数値や文字列などのデータを表示する」ことです。

基本的な書式は、このようになります。

print( ’値’ )

print関数で出力できる3種類の「データ型」

まず、print関数で出力できる値の種類について見ていきます。

文字列(str)

データ型「str」はstringの略で「文字列」と呼ばれます。
Pythonでは、0個以上の文字が並び、【’】(クォーテーション)で挟まれた値は文字列として扱われます。

文字列を定義するためのクォーテーションには2種類がありますが、役割はほぼ同じです。
そのため、基本的には見やすさや好みによって使い分けます。

  • 【’】(シングルクォーテーション)
  • 【”】(ダブルクォーテーション)

【コード例】

print('文字列')

【出力結果】

文字列

また、半角コンマで区切れば一度に複数の項目を出力することもできます。
出力結果では、項目の間に半角スペースが空けられています。

【コード例】

print('print','関数')

【出力結果】

print 関数

数値

引数として半角数字を入力すれば、「数値」として認識されます。
数値のデータ型は大きく2種類あるので、それぞれ見ていきます。

・整数(int)
数値のデータ型において、最もシンプルな形が整数です。
「int」は「integer」の略で、小数点以下がない数値のことを指します。

【コード例】

print(100)

【出力結果】

100

・浮動小数点数(float)
「float」は「floating point number」の略で、小数点部分がある数値のことです。
なお、浮動小数点数には「4.0」のように小数点以下が0の場合も含みます。
そのため、整数として表示できる数値は、浮動小数点数として表示することもできるのです。

【コード例】

print(100.12345)

【出力結果】

100.12345

ちなみに、半角数字であっても、クォーテーションで挟むと「文字列」として認識されます。

真理値(bool)

データ型「bool」はbooleanの略です。
これは数学者の名前から取った名称で、True(真)とFalse(偽)の2種類の値だけを取ります。

一見複雑そうにも見えますが、他のデータ型と本質的には変わりません。
整数のデータ型に「小数点以下がない数値」という値を指すのと同じように、「TrueとFalse」という値を指すのです。

最もシンプルな書式は、【print(bool((値)))】
この場合は、システム上のルールにしたがって結果が出力されます。

数値の場合は0がFalse、それ以外の数値はTrueです。
また、文字列では一文字も入力されていなければFalse、一文字以上入力されていればTrueと出力されます。

【コード例】

x = 0
print(bool(x))

【出力結果】

False

【コード例】

x = 1
print(bool(x))

【出力結果】

True

print関数で「算術演算子」を使って文字列・数値を出力する方法

次に、「算術演算子」を使ったprint関数の出力について見ていきます。

算術演算子とは、算術の計算を行うときに使用する記号です。
算術演算子を文字列に使う場合と数値に使う場合では計算のルールが異なるので、その違いを理解しておきましょう。

「文字列を計算する」と聞くと違和感があるかもしれませんが、これはそもそもプログラミング処理自体が数学的であることに由来します。

算術演算子と数値の出力

数値のデータ構造の特徴は、演算子を使って算数・数学のような計算ができることにあります。
print関数において数値と算術演算子を入力すれば、その計算結果が出力されるのです。

ここでは、【⁺】(加算)の算術演算子を利用して実行しました。
足し算の計算結果が出力されています。

【コード例】

print(100+100)

【出力結果】

200

【コード例】

print(100*100)

【出力結果】

10000

算術演算子と文字列の出力

次に、print関数において文字列に算術演算子を使った場合の出力について見ていきます。
文字列のデータ構造は数値と異なり、算数・数学のような計算はされません。
その代わり、文字列を連結したり、繰り返して表示することができます。

まず、【⁺】(加算)の演算子を使って複数の文字列を出力します。
すると、コンマで区切って出力する場合の「半角スペースの区切り」はなくなり、連結された状態で表示されました。

【コード例】

print('print'+'関数')

【出力結果】

print関数

【*】(乗算)の演算子を利用すれば、項目を任意の回数繰り返して出力する事もできます。

【コード例】

print('関数'*10)

【出力結果】

関数関数関数関数関数関数関数関数関数関数

さらに、ここまで見てきた方法は同時に使うことができます。
次の例では、コンマ・加算・乗算を全て使ってprint関数を実行しました。

【コード例】

print('print''きゅう*2'+'しゃ')

【出力結果】

print きゅうきゅうしゃ

print関数は「格納されたデータ」を表示できる

print関数は、格納されたデータを出力することもできます。
格納されたデータを出力する方法はたくさんありますが、やはりprint関数による出力が最も基本的かつ便利です。

ここでは、特に「変数」の値を表示する手順について見ていきます。

変数はデータを入れる箱のようなもので、データへのアクセス・管理をしやすくするためのシステムです。
変数を使えるようにするには、まず値を代入する必要があります。

【コード例】

book = '小説','専門書','辞書'

これでbookという変数に「小説」「実用書」「辞書」という文字列の値が格納されました。

次に、print関数で変数を出力します。
これは「変数に格納された値を表示して」という指示です。

【コード例】

book = '小説','専門書','辞書'

print(book)

【出力結果】

(‘小説’, ‘専門書’, ‘辞書’)

print関数の出力の形式を調整する方法

実は、表示される形式をコントロールすることもできるのです。
ここからは、区切りの文字や改行などを調整して出力する方法について見ていきます。

「sep=」で区切りの文字を変える

print関数で複数の値を出力するときのデフォルトは、半角スペースの区切りです。
これを、任意の文字や記号に変更することができます。

書式としては、print関数の値に【sep=’(任意の区切り)’】を入力するだけです。

【コード例】

print('小説','専門書','辞書',sep='と')

【出力結果】

小説と専門書と辞書

「end=」で最後に文字を追加する

改行の表示をコントロールすることもできます。
print関数の値【end=’(任意の文字)’】を入力すると、出力結果の最後に値を追加できます。

【コード例】

print('小説','専門書','辞書',end='と')

【出力結果】

小説 専門書 辞書と

「sep=」と「end=」を同時に使う

これらを同時に使うことで、さらに複雑な結果を出力できるようになります。

【コード例】

print('小説','専門書','辞書',sep='と',end='が好きです')

【出力結果】

小説と専門書と辞書が好きです

すべて大文字・全て小文字にして出力する

メソッドを使えば、print関数の値を大文字か小文字に変更して出力することもできます。

この例のように、大文字にしたいときは「upper()メソッド」、小文字にしたいときには「lower()メソッド」を使います。
書式も複雑ではなく、値の最後に【.メソッド名】を入力するだけです。

【コード例】

print('large'.upper())

【出力結果】

LARGE

【コード例】

print('SMALL'.lower())

【出力結果】

small

まとめ

冒頭でも触れましたが、print関数はあらゆる場面で登場する最も基本的な関数の一つです。
これから学習を進めていけば、数えきれないほど使うことになります。

そのため、print関数が理解できていなければ何度もつまずく事になりかねません。

逆に基本さえ理解していれば、より応用的な使い方に直面しても難なくクリアできるようになります。

print関数についての確実な理解は「頑丈な足場」となり、次のステップに進むための足取りをしっかりと支えてくれるのです。

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